「パウル・クレー 創造の物語」展 at 川村記念美術館

update: July 16, 2006 | | Trackback (0)
category: art
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前回訪れてから、展示されている作品だけでなく、美術館を囲んでいる美しい庭園や森の風景にココロ打たれてお気に入りの場所となった川村記念美術館に再び行ってきました。

今回の目的はパウル・クレーの回顧展

全然関係ないんですが、僕にとってここ数年クレーというと思い出してしまうのが映画「海猫」なんです。伊東美咲演じるロシア人とのハーフの設定の人が日本海を眺めながらぼそっと「クレーの絵みたい・・」と言い、それに対して仲村トオル演じるちょっと教養人っぽい人が「姉さんもクレーが好きなんですか!」とそれに応え・・そして意気投合していく場面があるのですが、ちょっとそれってどうなんだよ。どうしてそこでクレーなんだよっ!と、なんていうかクレーの価値を貶めているような。

ってどうでもいい話なんですが。

今回きっかけとなったのは、電車の中吊りで今回の回顧展のポスターを観てそのキャンディみたいな色彩と、パッチワークのような構図に惹かれてちょっと観てみようかと思った次第です。

ということで、パウル・クレーについて。

パウル・クレー (1879-1940) とは、日本では大正時代に紹介されてから広く紹介されてきていて、非常に人気のある芸術家の一人ということです。クレーは「芸術は見えないものを見えるようにする」と主張していたわけですが、たしかに彼の作品は例えば風景画のようにひと目見ただけですぐに理解されるようなものではなく、独特の色彩感覚で構図で不思議な世界が描かれていて、それぞれの作品には皮肉やユーモア、いろんな暗喩にあふれたタイトルが付けられています。で、そういうもので人間の眼には見えない人の感情の動きとかを表現しているのだろうな。絵を眺め続けていて思ったのは、一筋縄ではいかないけれど、イロイロ話してみると味わいあってすごく興味深い人のような印象を受けました。

今回みた作品のなかで僕がとくに気に入ったのは「しらみ仮面( Maske Laus )」。なんか妙にかわいい感じの絵なんだけど、タイトルが強烈。僕が感じたのはなんていうか、オシム監督のもっている雰囲気に近いかなという感じです。色んな感情があるけれど、皮肉とかユーモアでそれを包んで表現している。こういうのは、複雑な政治状況とか人種問題とかクレーの生きていた時代とオシムさんが過ごしてきた世界が近い状況にあったからなのだろうか。

ところで、デュッセルドルフにあるノルトライン=ヴェストファーレン美術館は世界屈指のクレーのコレクションを誇っているそうです。何度もこの美術館の横を自転車で通ったりしていたのに、一度も足を運ぶことなく日本に戻ってきてしまった・・。惜しいことをしました。今度行ったときには必ず訪れてみよう。

written by sinn
 

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