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update: June 18, 2006 | Permalink
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category: travel Previous: アウトバーン事故発生 | Next: フォルクリンゲン製鉄所跡 さて、あっという間に3日目。今日はこちらに住む友だちがドライブに連れて行ってくれるというので、ドイツ南西部からルクセンブルクにかけて出かけてみることにした。 日程的には日本対クロアチア戦をせめてテレビでも観た方がいいかなと思ったのだが、そんなことしなくていいと判明したのは夜になってからのことだった。 朝早くにMeerbuschを出発して向かうはフランスとの国境にほど近いフォルクリンゲン。近くには何日後かに行く予定となっているカイザースラウテウンもあります。天気は快晴で気持ちのよい朝でビールもうまい(ここに来ると水よりビールの消費量が多い)。 そんななかアウトバーンを走っていたのだが、なにもない田園風景のなかで突然の大渋滞に巻き込まれる。なにが起きたのだろうと前方を眺めていると事故が起きていて車が炎上していた・・・。なんていうか、これからの旅路を暗示するかのようなものだった。いや、別にこれといって大した事件があったわけではないが。
アウトバーンが渋滞だったこともあり、途中からは町から町へとつながっている旧道のようなところを通ってドライブを続けたのだが、これはとても楽しかったしこの度でもっとも印象に残った光景のひとつ。トラブルがあってくれてありがとう。だって、こんなの外国人である自分1人でやろうとしても無理だっただと思う。 ドライブの間中は友だちの趣味である70後半~80年代初期の日本歌謡曲ポップをひたすら聴いていた。僕としては普段全く聴かないジャンルで、たぶんこの日のドライブで一生分を聴いたんじゃないだろうかっていうくらいの量を聴いた。とくに松田聖子に関してはほぼ全ての曲を聴いたんじゃないだろうか。これも自分じゃ絶対選択できない旅行だよな。しかし、なんでドイツまで来て松田聖子なんだとも思ったのだが、これがまわりの田園や小さな田舎町の風景には意外なまでにマッチしていた。松田聖子ってじつはすごいんじゃないだろうか。なかには結構いい感じの曲もあったしな。歌謡曲だからといってあなどってはいけないものだ。 そうこうしているうちに景色はだんだんと深い森が多くなってきて道路を包み込むような感じになってきた。黒い森地域なだけはある。目的地のフォルクリンゲンにはお昼過ぎくらいに到着。製鉄所跡のエントランスにあったカフェでランチを食べる。結構いい雰囲気で気持ちのよいカフェだった。食事もうまかったし。テレビでは日本対クロアチア戦をやっていた。どうも・・よくなさそうな雰囲気の試合だな・・と途中退席。 ということで、フォルクリンゲン製鉄所跡について。ここは19世紀末以降、世界をリードした製鉄所の跡であり別名「産業文化の大聖堂」。たしかに空に突き刺さりそうなほどに高く巨大な建造物は大聖堂のように見える。そして、この施設は何も捨てるものがでないようになっているという設計になっていて、操業してから一回も壊れたことがないとのこと。まったくもってドイツ人らしい。1994年には工業施設としてははじめて世界文化遺産に指定された。現在は操業を終えていてミュージアムになっている。
エントランスでそんな説明を読みながら敷地に入ったのだが、とにかくでかい。ここだけでひとつの町となっているかのようだ。全盛期にはとても活気があったのだろうが、いまはもう半ば廃墟となり夢の跡。建物の隙間や割れた窓のなかから植物が出てきているのを見ると自然の力強さを感じるし、なんだか宮崎駿のアニメに出てくる光景のようだ。なんだろう・・ラピュタとかそのへんの雰囲気。
建物のなかでは写真展をやっていた。ロバート・キャパだとかそのあたりの報道写真が展示されていて、ベトナム戦争のときの写真なども飾られていたがナチスのものはなかったような気がする。このへんは、以前行ったエッセンのRed Dot Design Museumなんかとちょっと共通する雰囲気がある。ベルリンのVitra Design Museumなんかもそうだけど、ドイツでは古い工業建築物をリノベーションしてミュージアムにするのが流行っているのだろうか。レンガ造りの古めかしい建物と現代的なアートというのは親和性が高いのかもしれない。 ミュージアム以外の部分では、製鉄所の一番上の部分まで階段を使って登ることができます。これが結構こわい。見学用に新しくきれいな階段が出来ている部分があるのだが、外壁にへばりついているような感じで、いま思い出してもぞっとする。操業しているときにはむき出しの螺旋階段とかを使っていたようだが・・そんなの、僕はとうていここで働けそうもない。しかし、コワイ思いをしても一番上まで行ってみる価値はあると思う。屋上からの眺めは素晴らしくかつて石を切り出していた山並みや、広大な操車場跡がパノラマで見える。遠くには原子力発電所もあった。通り過ぎる風も気持ちいいし・・たださびだらけで低すぎる柵にはびびるけれども。日本の感覚で捉えてはいけませんな。しかし、不思議な場所だった。ここはドイツ観光ルートからは外れていますが、是非一度来てみることをおすすめします。今度は寂しげそうな冬にきてみたいな。
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