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update: June 20, 2006 | Permalink
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category: travel Previous: ドイツのどこか | Next: トリニダードトバゴ! 「ドイツまでワールドカップを観に行く」と決めてから、絶対に観たかったチームは日本でもブラジルでもなく、トリニダード・ドバゴというチームだった。それをいうと皆「なんで?全然知らないチームだしレベル低いじゃん」みたいなことをいうのだが。 でも、なんでみたいかって? それは、絶対に面白い試合になるという確信みたいなものがあったし、それにこのチームをワールドカップで観ることはこの先ないと思ったから。もちろん、この国があのスティールドラムを発明したということもあるのだが。面白くなりそうじゃん? だいたい、国土は5,128平方キロメートル(千葉県よりやや大きい)に人口は約130万人(川崎市やさいたま市と同じくらい)って・・そんな川崎市選抜チーム?のようなものな国が出てくること自体がすごいことだ。ワールドカップは出場国が増えてレベルの低い試合が増えたというけれど、フットボールの面白さってレベルだけじゃないと思うんだよね。技術力が低かったとしてもそれぞれ色んな楽しみ方があるのがフットボールのよさじゃないかと思うのだけど。 そして、僕は初戦のスウェーデン戦をテレビでみてしびれてしまった。レベル的には大したことないのだが、とにかく頑張っている。そしてレベルの違いにひるむことなく勇敢だった。僕もがんばってチケットを取ってよかった。そして現地にきて、ワールドカップはこの試合を含めて3試合みたのだけど、最も印象に残り面白かった試合はやはりこのトリニダード・ドバゴの試合だった。 試合はドイツ南西部カイザースラウテルン(Kaiserslautern)にて行われる。ここには、1.FCカイザースラウテルンというチームがあり別名「FCK, Die Roten Teufel(”赤い悪魔”)」と呼ばれている。浦和レッズを愛する者としてこのスタジアムは是非行ってみたかったので、今回訪れることができてよかった。やっぱりヨーロッパのスタジアムってファシリティもそうだけど、全体的な雰囲気がいいよなあ。さいたまスタジアムもすごく好きではあるけれど、やはりまだなにか足りないものがある。
この試合、前のドルトムント参拝ではじめて知り合ったドイツ人のおっさんと行くことになっているので、彼に家まで迎えに来てもらう。知らないドイツ人と長旅のドライブ・・。しかし、同じフットボールが好きなもの同士、なんとなく意気投合してコミュニケーションできてしまったりするから不思議なもんだ。とくに居心地悪いとかいうこともなく、ふたりしてラジオでドイツ代表の試合を聞きながらカイザースラウテウンまでの道をいく。今回のドイツ代表、最初は頼りなかったが試合を行うほどに強くなっている気がする。これが地元開催の強みというやつか。ポドルスキーとかこの大会でブレイクしたフォワードだよな。で、「こいついい選手だよなあ!」とかドイツ語と日本語でコミュニケーションしてみたりして。 カイザースラウテウンまでかなりの長旅になるかと思ったのだが、アウトバーンを乗り継ぎ3時間半ほどで到着する。この前フォルクリンゲンまで行ったときのあの遠さはなんだったのだろう・・・。いや、あれはあれで非常に楽しかったんでよかったのだけど。スタジアム近くには駐車場がないので、車でアクセスしてきた人は自分の持っているチケットのゾーンごとに割り振られた郊外の駐車場に車を止め、そこから無料のシャトルバスで移動することになる。駐車場は休耕地をならしたもので街からは10キロくらい離れたのどかな場所だった。ちょっと印西の田舎のほうみたいな感じ。 スタジアムはカイザースラウテウンの中心部の背後にある山の上にあるため、バスで来たとしてもそこから長い長い階段を上がっていくことになる。で、街中に出てきてスタジアムまで出てくると、そこはトリニダード・ドバゴの応援団に占拠されていた。赤いユニフォームを身にまとい、ほほには国旗をペイントしているドイツ人も沢山いた。で、みんなで「トニダード・ドバーゴ!ララララー!」とか「ドワイト! ヨーク!」なんて歌っている。そりゃそうだよ、あんな頑張ってるチームはそうはない。応援したくもなるってもんだ。そのうえ、トリニダード・ドバゴがこの試合に勝つと決勝トーナメントにいける可能性だってあるのだし。このチームがこんなにも人気が出ているなんて日本じゃ決して出てこない情報だろうな・・。かくいう僕も熱狂的トリニダード・ドバゴのサポーター気取りで国旗を買って身にまとっていたりする(ドルトムントの屋台で10ユーロくらいだったきがする)。
ということで、パラグアイに取ってはちょっとかわいそうなくらいのトリニダード・トバゴのホーム状態で試合が始まる。しかし、そんなスタジアムの期待をよそに試合はパラグアイのペース。どうも守備がちぐはぐな感じがする。攻撃にいたっては得点の気配すら出てこない。そうこうしているうちに、パラグアイのFKからオウンゴールをしてしまい失点。スタジアム全体(一部を除く)が失望感に覆われる。あーあ・・・。
後半になるとベーンハッカー率いるトリニダード・トバゴが勝負に出てきた。ドワイト・ヨークをチームバランスのためにボランチをやらせていたのだが、後半は彼が本職としていたFWの位置にあげて得点を狙いにきた。わくわくしてくる。そして、10番をつけたラタピーが投入されると試合はがぜんトリニダード・ドバゴのリズム。この人、とんでもなくうまい。選手たちは、前へ突進してくる。ラタピーは小さいながらもファンタジスタばりのテクニックでゲームをコントロールして得点の期待が高まる。僕は隣にいたドイツ人のおっさんと「あの10番をもっと早めに投入すればよかったのに!」とか言い合っている。このチームがとにかく素晴らしいのは最後まで決してあきらめていないことだ。100パーセントの力を出し切っている。時折みせるテクニックも素晴らしい。日本代表もこんなチームであればもっと熱をこめて応援できるのに・・。 しかし結局、終了間際にパラグアイに追加点を入れられて万事休す。0-2で負けてしまい彼らの旅も終わってしまった。「がんばれベアーズ」みたいなことには、なかなかならないもんだよな・・。ただ、試合が終わっても選手達はすがすがしい。ドワイト・ヨークはスタンドの近くまできて、感謝の気持ちとして自分の着ていたユニフォームからスパイクまで全部をサポーターのいるスタンドに投げ込んで、バスタオル一枚になりながらいつまでも手を振っていた。かつてはマンチェスター・ユナイテッドで活躍していた彼にとって、おそらく最初で最後になるワールド・カップが終わったのだ。これにはちょっと感動してしまった。いつまでも試合がつづいてくれと思った。
カイザースラウテウンからMeerbuschまでは深夜のドライブ。数日前のデジャブのようでもある。しかし、今回はスピードがちがう。ドイツ人おっさんの運転するフォルクスワーゲンは200キロ近くのスピードで疾走する。追い抜かしていくトラックとかがまるで止まっているかのようだ・・・。さすがアウトバーン。途中、深夜のドライブインで少し休憩。テレビではイングランド対スェーデン戦でオーウェンが大怪我をおってしまったことを報じていた。僕らはその怪我をしたときの様子をみながら「ああ・・あれは長引きそうだな。ひどいもんだ」みたいなことを話し合った。いまでも不思議なんだが、なんであんなに言葉が通じていたのだろう? Meerbuschについたのはやはり深夜2時近く。こっそりと帰宅したあとビールを飲んで死んだように寝た。 Recent Entry
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