category: travel
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update: June 18, 2006 | Permalink
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フォルクリンゲン製鉄所跡からのつづき。フォルクリンゲンを後にして次に向かったのはルクセンブルグ。ドイツ、フランス、ベルギーに国境を接していて、フォルクリンゲンからもそれほど遠くない森に覆われたものすごく小さな国。一時期低迷していたようだが、現在は金融業を軸にかなり裕福な国となっている。言語は主にフランス語圏で、駅の放送もレストランもフランス語だった。途中、国境付近では僕のvodafone携帯は圏外になって気がついたらルクセンブルグのローミングになっていた。ちょっと移動しただけで、言語も携帯会社も全然違うものに変化するのは不思議な感覚がある。 そして窓から見える景色もドイツとはちがっている。ドイツは自然がワイルドというかそのまんまあるという感じなのだが、ルクセンブルグに入るとそれが全体的にこざっぱりと整理され人手が入っているように見える。巨大な箱庭のようできらきらと美しい。ルクセンブルグの首都の町はとてもきれいに整備されていて、建物などにフランスの影響を感じさせるものだった。なんか列車に乗っての旅もしたくなってくるなあ。駅ってなんでこんなにわくわくしてしまうのでしょうね。
さて、ルクセンブルグ市を出るとすぐに牧草地と森が続く田舎道。途中でダムが決壊したかのような土砂降りのスコールに遭う。ワイパーもきかないので小降りになるまでガソリンスタンドで待避する。雨が通り過ぎ、大きな雲のかたまりが牧草地の彼方の方に去っていくとき、空には雨の境目がくっきりと描かれていた。雨ってあんな風に降っていて風の影響なのか少し斜めになっているのだな。こんな光景はじめてみた。
そして、しばらくすると今度は森と丘をつなぐように巨大な虹がかかっている光景に遭遇した。しかも虹は空に大きく羽ばたくように二重にかかっている。こんな景色は日本にいたらなかなか見ることができないのではないだろうか。もちろん日本にも豊かな自然はあるけれど、いまの自分の生活がいかに自然から乖離したところにいるのかと実感した。都会って刺激的で楽しいけれどもそれと引き換えにとても美しいものを失ってしまっているのだな、きっと。
さて、ドライブは続きます。向かっているのはのはルクセンブルグ北西部、ベルギーとの国境近くにあるエッシュ・シュール・シュール(Esch-sur-Sure)という小さな村。ここは大きく蛇行している川に囲まれたなかにあるとても小さな田舎町で人口 240人くらい。公共交通機関でのアクセスはほぼ不可能らしい(ローカルバスくらいは走っているような気もするが)。村は斜面にへばりつくような形であって路地はことごとく入り組んでいて川沿いの一部を除いて坂道である。村の入り口あたりには駐車場があるので、車はここに停めておいてもいいかもしれない。中心の丘には古い廃墟となった城がそびえていて、登楼から村を一望することができる。登楼までは少し山道を登っていく。ここからの眺めがこの村のハイライトであり、黒い三角屋根の建物が寄り添うように建っているのが見える。おとぎ話に出てくる世界のようで、いま自分がこの場所にいることをとても不思議に感じる。
時間は既に夕方というか夜なのだが、太陽はまだ西の空でふんばっている。次に向かったのはクレルボー(Clerbaux)という谷あいにある村。ここは鉄道の駅があったりしてエッシュ・シュール・シュールよりも規模も大きくて立派な町に近い。丘を登ると美しい修道院があるが時間も遅いので今日は断念。村のぶらぶら散歩することにする。中心部には広場があり、そこからメインストリートが続いている。21: 00くらいになりあたりは薄暗くなりはじめている。ぶらぶらと歩いていると雰囲気のよいレストランやビストロが建ち並んでいる通りに出たのでディナーを食べることにする。 僕らは落ち着いたカフェ風のビストロに入りディナーのコースセットとワインを頼んだのだが、前菜、ステーキor魚、デザート、コーヒーのコースで12ユーロくらいとランチタイムかよと思うくらいに安い。このユーロ高にやられていた僕のか弱い財布にはありがたい。ルクセンブルグ最高。やはり田舎の方がのんびりしているし、物価も安くていいよな。食事をしながら、テレビでワールドカップの試合を観戦する。フランスと韓国が戦っているのだが・・またヘンな試合になりそうだ・・・。
ディナーを食べるとすっかり日も暮れて夜になっていた。ここからデュッセルドルフまでどれくらいかかるのか分からないが、長いドライブになりそうな予感。真っ暗になった山道を下り、田舎道を進んでいるといつの間にかベルギーに入り込んでしまったようだ。ルクセンブルグとは道路標識や交差点の作りなどちがうものになっている。うっかり隣の国に入り込んでしまうという感覚がなんだか不思議でしょうがない。 ベルギーに入ってしまったから、ベルギーのアウトバーンを経由して帰ろうとしたのだが、しばらくしてどうやらそれには一度ブリュッセルまで出ないといけないということが判明する。ベルギーのアウトバーンは首都であるブリュッセルを中心に放射状に広がっているようだ。失敗した・・ということでドイツに引き返す。しかし、ベルギーのアウトバーンは照明灯もまるで首都高のようにびっしりと整備されていて非常に走りやすい。ドイツのアウトバーンは夜中走ると暗闇のなかを手探りという感じでワイルドだものな。ただ、アウトバーンの事故はベルギーの方が多いらしいので整備することが安全につながるというものでもないらしい。 ドイツまで戻ってきたときは既に深夜で時計は24時を過ぎていた。もしシンデレラだとしたら僕らはここで車がかぼちゃかなにかに変わってしまって動けなくなるよな・・とかしょうもないことを考える。それにしても、朝出がけに出会ったあの事故はこのドライブの過酷さの予兆だったのだろうか。まあ、僕は国際免許持ってないんで運転できず後ろの席に座っているだだし、次の日もとくに朝から予定あるわけではないので構わないんだけど。 とにかく色々あったが、 Meerbuschに着いたのは深夜2:00を過ぎていた。今回、このドライブを企画して連れて行ってくれた友だちには感謝しても仕切れない。ルクセンブルグに行こうなんて思いつきもしなかったけれど、行ってみて薦められた理由がわかった。時間がとまったようにのんびりとしていて、森に囲まれた田舎の村々はこじんまりとしながら日々の生活を送っているのをかいま見ることができる。古きよきヨーロッパのいいところが残っているとても素敵な土地だった。今度は自分でハンドルを握ってもっと時間に余裕をもって来てみたい。 Recent Entry
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