夏休みのレモネード/ Stolen Summer

update: January 14, 2006 | | Trackback (0)
category: cinemas
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B00013F4OI夏休みのレモネード/ Stolen Summer
アイダン・クイン ピート・ジョーンズ ボニー・ハント
バップ 2004-01-21

by G-Tools

土曜日、この日の関東地方はお昼過ぎから豪雨は降るわ、雷鳴轟くわと冬の嵐ともいう感じの天候になってしまい外に出かける気力も失せたので、家にこもって借りてきたDVDでも観ることにする。こういう日に暖かい部屋でぼけーっとしているのは、なんとなく幸せなキブンになりますな。逆の場合(外がいい天気なのに部屋にいると)はすんごいもったいないキブンになるのだけれど。

さて、まず観たのは「夏休みのレモネード(Stolen Summer)」という作品。「グッド・ウィル・ハンティング」のベン・アフレックとマット・デイモンが主催するオンライン脚本コンテスト「プロジェクト・グリーンライト(Project Greenlight)」で選ばれたもの、らしい。

舞台は1970年代のシカゴ。当時のシカゴはカトリック教徒とユダヤ教徒の対立がいまより鮮明に存在していて、お互いの間に対立感情があったようだ。そんななか厳格なカトリックの家庭に育つピート少年と、ユダヤ教のラビの息子で白血病のダニー少年の交流を軸に話しが展開されていきます。なんていうか、PEANUTSのコミックを実写で観ているようでもある。ピートとかどことなくチャーリー・ブラウンっぽく思えてしまう。

この話し、ダニーの設定からして最後は別れで終わるわけなんですが、センチメンタルな方向に流れることなく終始一貫として爽やか。とくに、ダニー少年は自分の死を予感しながらもそれに対してひねくれることもなく素直に受け止めている。これって映画のなかでいわれている「faith(信仰・信念)」があったからなのかもしれない。

そして、この”faith”の意味を天国への行き方を通してピート少年は自分なりに考えて結論を出しているんだけど、“faith”とはなんらかの宗教に属してその神様に対して祈ることによって得られるものであってもいい。みんなが自分の好きな神様に祈ればいい。でも、別にそれだけじゃない。もっと身近なもの、自分が大事に思っている人が幸せになるように祈ることによって自分も救われるのだという答えを出している。

これって、いま世界中の人が悩んでいる宗教対立について「異文化を認め宗教の垣根を越えて隣人を愛するという」という答えを出して、それをごく当然のこととして実行している。これって、誰もが分かっているんだけどなかなか実行できていないのは、大人っていうやつは、つい自分の立場とか利害関係とかを考えて色んな言い訳作ってしまうからなのだろうな。「神様に対する解釈が違う」なんて言い訳でしかないから大人たちはピートの問に明確な答えが出だせないわけです。もっと素直でシンプルに考えることこそが皆にとって利益をもたらす最善の方法なのだろう。

それと差別とか対立について。これは明確に言葉に出しての対立があってぶつかりあったからこそ、最後は和解することができたんじゃないかと思う。いまみたいに「あのエリアに行っちゃいけない」とかやって互いを区分しあっていたらまじわることもないだろうし、決して分かり合うことはないだろう。だから、差別って目に見えている分にはまだ救いがあって、本当にこわいのはそれに蓋をして目の届かないところにやってしまうことなのかも。

まあ色々考えるところはあるけれど、話しは終始一貫としてすがすがしくて爽やか。この映画をみたあとは「あー、今日はいい1日だったなあ」と思えてくる。おすすめです。

written by sinn
 

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